ジャンボニンニクの花
ニンニクの芽は好きですか?
私は結構好きなのです。シャキシャキとした食感と、あのほのかな甘み。
中華風の炒め物などにして食べると美味しい。
「芽」と呼ばれているけれど、実際にはニンニクの花茎。
その花茎を収穫しようと思って、食欲の赴くまま5月頃にトライしたのだけれど、ことごとく失敗に終わった。
スーパーで売られているみたいな、あんなに長い「芽」は採れず、悲しいことにみな途中でプツッと切れてしまう。
慎重に慎重にゆーっくり引っ張るのだけれど、採れても長さはほんの数センチだ。う〜ん、我ながらなんと不器用なのだろう。
というわけで、早々に食べるための花茎の収穫は諦めた。
代わりに、せっかくだから1輪だけ花を咲かせてみることにする。
ニンニクの球を収穫したい場合、ふつうは花茎を取り除いて花を咲かせないのが一般的なようだ。
何故って、花を咲かせると開花のために栄養を使ってしまうため、ニンニクの球根部分の肥りが悪くなるらしい。
でもここは、趣味の家庭菜園。収穫より好奇心を優先させても何ら問題ないのだ。
それに、見てみたいと思わない?ジャンボニンニクの花。
今年、畑には普通のニンニク(ホワイト六片)が数十株とジャンボニンニク5、6株が育っている。
ジャンボニンニクが蕾をみつけたのは5月中旬頃。
6月の上旬には、ネギ坊主状の花が咲いた。
思いのほか綺麗な、やや紫がかったピンク色の可愛い花がビッシリついている。
この花一つ一つが結実したら、果たして何粒のジャンボニンニクの種子が手に入るのだろう?
100はくだらないだろう。もしかしたら、200粒くらいにはなるかな?
そんな皮算用に、ほくそ笑みながら過ごすこと数週間。
あれれ?様子がおかしい。
種子になるであろう場所を指でつまんでみるも、どれひとつとして固くなっていない。
どうやらまったく結実していないらしい。
むむむ、私の皮算用は完全に当てが外れたようだ。
種子がダメとなれば、あとは球根を収穫するのみ。
果たしてどうなっただろうか?
こちらは、意外や意外。
どれほど球根が痩せてしまったかと心配したけれど、予想に反して大きなニンニクが収穫できた。
そして不思議だったのは、ジャンボニンニク特有の「ムカゴ」が1つも無かったこと。
ニンニクの立場からすれば、花を咲かせて結実する予定だったからムカゴは不要だ、という判断なのだろうか。
「ジャンボニンニクは大き過ぎて、使いづらい」というのは、私の母の意見。
でも私は、このぷーっくり太った球根がなんとも言えず可愛くて、食べるかどうかとか 使いやすいかどうかは実を言うと二の次、三の次。
この姿が見たくてまた来シーズンも育てたくなってしまうし、何なら収穫したものを食べずに全て種球にしたくなる。
我ながら、いったい何のために育てていることやら時々分からなくなる。(笑)